精子提供のリスクとは?違法性はない?
精子提供のリスクはあるか?
精子提供は多様な生き方をする人が増えている中で今後ますます需要が増えていくと考えられています。
しかし、まだ精子提供は少数のボランティアの人がいるだけにすぎません。
情報も少なく、多くの方は「そんなことしていいの?」と言われます。
今回は、精子提供のリスクや違法性はないかについて考えてみたいと思います。
精子提供のリスクとは?違法性はない?
精子提供のリスク違法性はないかについて最新の情報を調べてみました。
精子提供ボランティアをしようかと考えている人や精子提供を受けたいと考えている方の参考になれば嬉しいです。
日本では精子の売買は禁止されている
日本では、精子の売買は禁止されています。
臓器の移植に関する法律によると、精子提供の対価として、金銭を要求したり、何らかの利益を与えるための申し込みなどは禁止されているのです。
条文によると、提供する側だけでなく、受け取る側も規制されているのです。
なので、精子提供はボランティアである必要があり、金銭目的ではなく、社会貢献などの使命を果たすことを目的として行う必要があります。
(臓器売買等の禁止) 第十一条 何人も、移植術に使用されるための臓器を提供すること若しくは提供したことの対価として財産 上の利益の供与を受け、又はその要求若しくは約束をしてはならない。
2 何人も、移植術に使用されるための臓器の提供を受けること若しくは受けたことの対価として 財産上の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならない。
3 何人も、移植術に使用されるための臓器を提供すること若しくはその提供を受けることのあっ せんをすること若しくはあっせんをしたことの対価として財産上の利益の供与を受け、又はその要 求若しくは約束をしてはならない。
4 何人も、移植術に使用されるための臓器を提供すること若しくはその提供を受けることのあっ せんを受けること若しくはあっせんを受けたことの対価として財産上の利益を供与し、又はその申 込み若しくは約束をしてはならない。
5 何人も、臓器が前各項の規定のいずれかに違反する行為に係るものであることを知って、当該 臓器を摘出し、又は移植術に使用してはならない。
6 第1項から第4項までの対価には、交通、通信、移植術に使用されるための臓器の摘出、保存 若しくは移送又は移植術等に要する費用であって、移植術に使用されるための臓器を提供するこ と若しくはその提供を受けること又はそれらのあっせんをすることに関して通常必要であると認め られるものは、含まれない。
出典:臓器の移植に関する法律
感染症のリスクがある
精子提供にはHIVやB型肝炎などの感染症のリスクがあります。
もちろん、精子提供をするからには、感染症の検査をお互いにすることは必須です。
しかし、HIVなどは感染していても、検査で陽性にならない時期があります。
また、シリンジ法で提供する場合には、手洗いの徹底やシリンジを衛生的に扱わないと感染症を起こす可能性もあるでしょう。
タイミング法の場合では、提供する側にも感染症のリスクがあります。
このように、精子提供には提供者、受ける側ともにリスクがあるので、できるだけリスクを減らすために、検査や衛生的な提供方法に気をつける必要があるでしょう。
参考記事:徹底追跡 精子提供サイト
精子提供ボランティアには倫理的な問題がある?
精子提供ボランティアには、倫理的な問題があると言われています。
生まれてきた子供の出自を知る権利が侵害されているのではないかということです。
将来、子供が自分の父親が別にいると知った場合に、かなり動揺することが予想されます。
この辺りはかなり賛否両論がある問題ですね。
参考記事:徹底追跡 精子提供サイト
認知や養育費の問題は?
精子提供者が最も興味深いテーマが養育費や認知の問題です。
多くの精子提供者は、将来養育費を請求されないかという心配があります。
もちろん、養育費や認知の請求はしないという合意の元で精子提供は行われますが、海外ではそれでも裁判所により養育費が請求された事例があるのです。
認知をしていなくても、精子提供者は生物学的に父親であることは事実でしょう。
精子提供を受けた側のカップルが子供が生まれた後に、離婚したり、事故に巻き込まれたりした場合に、誰が子供を養うのかというのが問題になるのです。
そのため、精子を提供する側は、相手の経済力や子供を育てる意志の強さをしっかりと確認する必要があります。
サイトを通して提供する場合は、医療機関と違って、完全な匿名性が守られないでしょう。
そのため、将来的に精子提供者には多くのリスクがあるのです。
子供から認知などについて訴訟を受けたり、自分の死後における遺産相続の権利の問題、子供同士での婚姻の可能性などが考えられます。
ネット上には、肉体関係がないシリンジ法なら問題ない、そもそもDNA鑑定は拒否できるので、問題ないといった情報もありますが、実際のところはわかりません。
少なくとも生まれてくる子供にも権利があり、その子供の権利を行使して訴訟が起こされる可能性はあるので、精子提供ボランティアにはリスクがあるといっていいでしょう。
精子提供ボランティアへの思い
僕が精子提供ボランティアを始めた動機を書かせていただこうと思います。
僕が精子提供ボランティアを始めた理由は以下の3つあります。
自分の子供を多く残したい
困っている人の役に立ちたい
少子化問題を解決したい
それでは、それぞれの動機について詳しく書いていこうと思います。
1. 自分の子供を多く残したい
僕は子供が好きですし、将来愛する女性と子供を持ちたいと考えています。ですが、僕が直接子供を育てなくても自分の子供が世界のどこかで活躍しているというのはうれしいものです。
子供自体好きなので、一人でも多く自分の子供を残すことができればうれしいと思います。
もちろん、完全匿名での精子提供となりますから子供が生まれても認知や養育費の支払いは一切行いませんのでご了承ください。
2. 困っている人の役に立ちたい
かつて昔の彼女に精子提供をしてくれと頼まれたことがあります。しかし、突然のことだったのとそのころの僕には精子提供をするという心構えがなく、断ることにしました。
それをきっかけに、仕事を続けたい、自分らしい生き方をしたいという理由で選択的シングルマザーが増えていることを知り精子提供希望者が増えていることを知りました。
そういう方のお役に立ちたいという思いがあります。
精子提供ボランティアはまだまだ社会的に認知もされていないことですし、受け入れられない人もいると思います。なので、僕も勇気がいりました。これを読んだくださっている方も精子提供を希望するには、かなりの勇気が必要かと思います。
しかし、精子提供をする側にも多大な勇気が必要ということは認識していてほしいです。
3. 少子化問題を解決したい
少子化問題はだいぶ前から問題視されていますが、一向に解決しませんよね。でも、少子化っていうのは社会をこれから担っていく若者が不足することを意味しますから、将来的に社会がなりたたなくなってくる可能性があります。
それほど重要な社会問題が全く解決されていないことに問題意識を感じます。
僕が精子提供をすることで少しでも解決の方向に役立つことができれば、社会貢献することができると思いました。
4. 精子提供で社会貢献したい
子供を残したい僕と、子供を持ちたい女性という間では、両者にメリットがある上に、社会にも貢献できるという意味で精子提供ボランティアは本当に意義が大きいと感じています。
まだまだ精子提供者も少ないのでこれからどんどん増えていってほしいなという思いもあり、今後精子提供を行いたい人のために情報提供をしていくことができればと思います。
僕からの精子提供に興味がある方は、以下の記事を読んでからご連絡ください。
人工授精の費用やリスク、妊娠の確率は?流れ、タイミングはある?
人工授精ってそもそも何?流れは?
人工授精とは、カテーテルをもちいて精子を子宮内に直接注入して精子と卵子を受精させる技術のことです。
人工授精の流れは、排卵日の前日から当日にかけて精子決められた容器に採取した後、洗浄して濃縮後、専用の器具をもちいて精子を子宮内に注入するという流れです。
人工授精の費用と妊娠確率は?
クリニックによって変わりますが、大体人工授精1回の費用は15000~20000円というクリニックが多いです。
人工授精は健康保険適用外となるため、これだけ高額の費用がかかってきます。
人工授精での妊娠の確率は、1回あたり5~10%といわれています。もちろん、女性の年齢や健康状態であったり、男性側の精子の状態によって変わってきますから一概にはいえないでしょう。
人工授精は何回で妊娠するか?
人によって、妊娠の成功率がかわってくるので、一概にはいえません。
通常人工授精で妊娠に成功する人は、4~6回程度でうまくいきます。
それでもうまくいかない場合体外受精というやり方に移行します。
妊娠しやすいタイミングは?
排卵日はオギノ式をもちいると、生理開始日と生理周期からわかります。月経周期の最終日から逆に数えて15日目が排卵日です。
上のサイトでは、生理開始日と生理周期から簡単に計算が可能です。
人工授精にリスクはあるの?
人工授精だと赤ちゃんに異常が生じたりしないか心配ですよね。
でも、実際は人工授精では精子を器具を用いて子宮内に注入するというだけで、通常の夫婦の営みによる自然妊娠とたいして変わりません。
なので、子供の先天異常の発生率に差はないのです。
人工授精で助成金がもらえる?
人工授精は妊娠確立が通常のタイミング法よりも低いので、何度も回数をこなす必要があります。健康保険の適用外ということもあり、金額も高いので費用も結構かかってきます。
ですから、可能であれば国や地方自治体が設けている不妊治療のための助成金を利用することをおすすめします。
ただし、居住地、同一夫婦間に子供が2人以上いないこと、女性の年齢が40歳未満、夫婦の所得制限などの条件が自治体によってありますのでご注意ください。
精子の検査費用や感染症の検査費用、精子の洗浄・濃縮に関わる費用など適用範囲が広いので、人工授精を検討している方はお住まいの市区町村、都道府県で人工授精に対する助成金制度がないかは必ず調べておきましょう。
精子提供ボランティアを始めました
選択的シングルマザーや男性不妊症によって、精子の提供を望んでいる方が多いということを知りました。
自分のDNAを多く残したいという思いや困っている人の役に立ちたい、少子化を少しでも食い止めることができれば、といった思いから社会的に意義のあることだと思い、勇気をもって精子提供ボランティアを始めました。
詳しい僕のプロフィールや精子提供への思いなどはこちらのページに書いておりますのでぜひご興味があればご一報ください。